2.謎の急展開

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「えっと…、とにかく何で?何で私? それに、何で急にこんな事言ってくるの?…ちょっと意味が分からないんだけど…」 つばさは逃げたいのに、角に追い詰められた格好になってしまう。 「うーん、オレと付き合うの面倒くさくって無理とか、オレの事知らないくせに、梅田さん昨日さんざん言ってたじゃん」 「う……」 (そう言われて見ると、本人の真後ろで、私すごい失礼な事言ってたんだ…) 「それは、ごめんなさい」 慌てて謝るつばさを気にせず、片倉はかぶせてくる。 「無理とかさ、付き合ってみなきゃ分からないだろ?」 「ええっ?」 つばさの眉間にしわが寄る。そしてキッと片倉を見た。 「なんで、そこからそういう発想になるの?マ…マジで何なの?」 「昨日、塾でそんな事言ってた子が、どんな子だったっけって思ってさ」 「……」 「学校来てみて顔見たら、だいぶオレの好みじゃん」 「はあ?」 顔が好みだなんて、つばさは男子から初めて言われた。 おまけに初めて言われた男子が、こんなキラキラしたモテ男だなんて。 「合コンで彼氏探すぐらいならさ、とりあえず、彼氏彼女ごっこでもいいから、オレで初カレ気分味わってもいいんじゃない?」 つばさのすぐ近くまで、片倉の顔が近づいていた。 男子と至近距離になる事自体、つばさは全く慣れない。 「ちょっと、近いし!」 「とにかく梅田さんともうちょっと話したいし、今日の放課後は一緒に帰ろうぜ」 「 え?え??」 つばさが戸惑っていると、片倉は笑って教室へ戻ってしまった。 (何なの、あの人……) 片倉が何をしたいのか全く分からない。 (イケメン過ぎて、ちょっと思考回路がおかしくなっちゃってるのかな…コワ) つばさは彼に対してかなり引いていた。
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