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夜中の疑問符
嫌な汗が頭から首筋に流れていく。
「はっ……」
内容が分からない悪夢にうなされて
真夜中に目が覚めた
私はベッドサイドのタオルを手に取ると
汗を拭っていく
部屋のデジタル時計は午前2時を指していた
「蓮……帰れたかな。」
先ほどまでの彼を思い出しながら
アルコールがまだ回った頭に手をやる。
半端な時間に起きてしまった私は
喉の渇きを感じ、キッチンへと歩みを進めた。
(お水、お水……)
ミネラルウォーターを取ろうと冷蔵庫の前に立つ。すると……
「凛ちゃん 起きた?」
見知らぬ男がニコニコしながら
そこに立って私を見ていた
暗くてよく見えないが
どうやら長身の私より少し大きいくらい
「……アナタ、誰?」
私は渇いた喉から声を絞り出す
(侵入者?でも、さっき私の名前を呼んだ?)
「凛ちゃん、つれないなぁ。海斗だよ?篠川海斗」
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