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ギルド大いなる闇は出来て5年と実は日が浅い。
理由は簡単だ、人が集まらなかったのだ。
ギルドが出来てから、まず仲間集めをしようにも、俺には仲間と言える者は1人もいなかった。
長年1人で戦って来た俺に仲間なんて居ないしさらにこの寿命だ、若い頃の知り合いなど等に死んでいる。
それにギルドマスターしかいないギルドに入って、わざわざ魔物に戦いを仕掛ける者に誰が手を貸すだろうか?そんな酔狂な奴は普通はいないだろう。
そう思って2年が過ぎた頃に1人の男が仲間に入れてくれとやって来た。
酔狂な奴だ、と思いながら加入を快諾して、その実力を試してみると思ったよりも強く、血気盛んなところを除けば非の打ち所がなかった。
それが俺とジークの出会いだった。
思えばあれからギルドの仲間達は着々と増えていったんだ。
ジークには感謝してもし足りないものがある。
そこまで考えて俺は意識を現実に戻した。
ふと、周りを見ると街の者達が気難しげな表情で俺たちを見ている。
街の者達にとって俺達はよそ者だ、そのよそ者が街の周りの魔物を狩ってまわっているのだ、怪しむのも仕方ないだろう。
その視線に嫌悪と監視の念が込められても仕方ない。
だがこれも町長からの依頼だ。
街を守るという期間限定の依頼で、俺たちは魔物を狩るたびにその報酬をもらう事で何とか現状を維持していた。
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