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とまあ、こんな感じで話があった訳だが…
「個性は大事だと思うけども、強すぎてもドン引かれるだけだぞ」
「はっ。主が心配することではなかろうて。主は主の身を案じてればいいのでござる」
その返答に俺は少しムッとした。他の生徒だけでなく、俺にまで拒絶反応示すのか。
昨日のやり取りで少しは距離を縮めたと思えたのに、結局この様か。
「ワイのことはもういいでござろう。」
「いや、よくな…」
「もう七時になるでござるぞ。もうすぐ姫君のところへ向かわねばならないのでは?」
「えっ」
壁にかけてある萌えキャラに包まれた時計…をみて、午後六時四十五分を差しているのが分かった。
まずいな…。絹織の住宅からだと頑張れば三十分で着くだろうが、しかし…
「…まじで一緒に行ってくれないのか」
少しはらける俺を彼女は振り向いてみるが、「うぬ」と俺をどうでも良さげに見て言う。
「…もしかして、少し妬いてたりする?」
「なぜそうなるのでござるか」
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