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「紗利菜殿、紗利菜殿…」
「ひい!!い、いきなり名前呼びだなんて、馴れ馴れしいにもほどがありますわ!!」
「そうだそうだ!!俺だって名字すら呼んでもらえないってのに!!」
「和白…?」
紅が一瞬こちらをみて不信感を抱いたような眼で見てくるが、俺は気付かずそのまま彼女に接する。
「つーかお前のやってたゲームと紅のキャラ全然ちげーじゃねーか!!」
「げーむ…?」
「いやいやそっくりさん並の性格の一致っぷりっぷりでござるぞ!ちいこちゃそは学園一のツンデレお嬢様キャラであり、悪態をついて生徒達、先生達を貶してくが、それは自分を強く見せるための見栄であり強がりであった」
「…!!」
絹織の台詞に目を見開く彼女、紅。
「しかし、ワイはとある場面で彼女の弱いところをみつけてしまう!!」
「お前というかゲーム内の主人公な」
「黙っとれえええええい!!その主人公を操作してるのは我が輩!!つまりプレーヤーイコール我が輩となるんじゃ馬鹿素人が!!!」
痛いところを突かれたのか、いきなり威勢のいい声で怒鳴って来た。…自覚はあったのか。
「では再開するぞ。ワイはとある場面で彼女の弱いところをみつけてしまう!!」
「お前というかゲーム内の主人公な」
「だあああああああああ!!そういう再開じゃなあああああああああい!!!!」
顔を真っ赤にして俺の頭をぽかぽか殴るも、マッサージ機の弱並の強さなので痛くないしかゆくもない。
「お~あ~そこそこ~脳が活性化されそうだわ~」
「ひえっ!!ゲイっぽいこというな気色悪い!!」
「は!??げ…!??」
俺はそうつっこまれたのと同時に彼女がそういう知識を知っていることにショックを隠せず、硬直してしまった。
「ふー、ようやく黙ってくれたでござる。では!今度こそ再開させて頂こう!!」
「きっと、その物語はこう続くのでしょう」
「!!???」
絹織はまさかの予想外の遮った相手に動揺し、こちらも固まってしまう。
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