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「理屈なんてどうでもいいだろ。俺は俺自身の正義の為に…」
「あー!僕このゲーム知ってるー!」
紅の方に加戦したかと思いきや突如絹織のゲームソフトに反応し、それを手にする。
「おう!それは桃太郎●鉄でござる!通称「桃鉄」!」
「何それ?」
俺と紅が首を傾げていると、えっ、お前らこんな巷では有名なゲームを知らないの…?みたいな、時代遅れを哀れむかのような視線を二人が送って来た。
「……なんだその目は」
「ねえねえ聞きましたぁ?奥様ぁ。あの方達、桃鉄を知らないんですって!!」
「んまあ!!信じられないざますわね!!あの桃鉄を知らない人が存在してる、いや、存在しちゃってるなんて!!」
んまー!!と二人は口に手を当ててどこぞの婦人の物まねをして俺達を馬鹿にしている。
「てめえら…」
「それはそうと!早速桃鉄プレイしましょうよ!!私、先程からしてみたくてうずうずのドッキドキ状態でやばいんですの!!」
「あらあらあら!そんなに急かさなくてもプレイしますわよ、桃鉄!」
「楽しみだわあ!桃鉄!」
「桃鉄ザマス!!桃鉄!」
「桃鉄ザマスわ!!桃鉄!」
「桃鉄ザマスよ!!桃鉄!」
「桃鉄ザマスわね!!桃鉄!」
「桃鉄ザマス!桃鉄!」
「ううううううるせええええ!!!」
二人のしつこいやり取りにいらだちが募り、二人を鎮めようとするも俺の声は二人には届かず。
「キューブ版しかないザマスが、よろしいザマスか?」
「ザマス!ザマス!」
「いいよ!いいよ!って言ってるつもりなのかそれ!?」
ザマスが、語尾でもなくなってしまった…。なんだこれ。
「ぎゃああああああ!!貧乏神に取り付かれてしまったでござるうううう!!」
「しおりちゃんどんまーい☆」
「ぐぬぬぬぬぬ…一番近いヤツは誰でござるか…」
「あ、やべ」
「ほう…でゅふふふふふ…さいとうさんですか…でゅふふふふふ…」
「さ…さん付け…」
「こらっ紫小里さん!和白に手を出したら私がただじゃ置きませんから!」
「ぎゃふ!」
…まあ、今の会話を聞いてくれたらわかるように、結局俺達含め4人で桃鉄というゲームをプレイすることになった。
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