第一章 始まりは不法侵入から!?

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 すこしイラッとした俺は大きな声で話しかける。 「おい!絹織!」 「ちいこちゃそが現実にいたらどんな匂いがするのでござろうな…はあ…妄想しただけで絶頂しちゃいそうでふ…」 「きーぬーおーりー!!」 「きっとフローラルな香りに違いないでござる。いや、逆に考えろ、もしお風呂三日入ってなかったら…」 「くせーだろ!!じゃなくておい!!返事しろや!!」  ついツッコミを入れてしまった…。  すると彼女はこちらを向かなかったがようやく反応してくれた。 「分かってないでござるな!!その臭さがたまらないでござろうに!!そして二人でお風呂で洗いっこ…んふー!!!最高のイベントがはじまるでござるぞ!!!」 「確かにいいかもな…ってちげえよ!!こっちの話聞けや!!!いい加減キレるぞ!!!」    …一瞬同意してしまった俺…、情けないな…。   …とにかく、俺はそう叫ぶと、ふいっと彼女はこちらに顔を向けた。  その瞬間、俺は息をのんだ。  世界が停止した、と言っても過言ではないと思う。  ふわり、とボブショートの下から伸びる長い髪をなびかせ、まん丸な瞳にバサバサまつげ、頬はほんのり紅く、かわいい美少女なんてこの世にはいないと思ってたけど、なるほど、こいつみたいな子のことをいうんだろうな、と一人心の中で呟く。  俺は彼女からなかなか目を反らせずにいた。  一目惚れだった。    きっとこの瞬間から、俺はおかしくなったんだと思う。
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