6人が本棚に入れています
本棚に追加
/62ページ
「んとにもー!何なのでござるか!!うるさいでござる!!今ちいこちゃそをお家に連れ込んで一つになろうとする大事なイベントの真っ最中なのでござる!!邪魔しないで頂きたい!!」
キッと俺を睨むもその顔すら可愛いから怖くも何ともない。
子猫が威嚇しているようなもんだ、あ、やばい、そう思うと余計かわいい。
「てかおたく誰?ワイのユーザーさんにはそんなガテン系イケメソさんなんかいなかったでござるぞ」
「ーーーっ!!」
ガテン系イケメソ
ガテン系イケメソ
ガテン系イケメソ
俺の頭の中でその言葉、特にイケメソー多分イケメンのことだろうーに反応し、何度もエコーしリピートされる。
「しかもワイの領地にずけずけと…みんな大嫌いお巡りさんに通報しますぞ」
「わわ、待て待て待て!!!」
今の状況だと九十八パーセント俺の方が不利だ。というか俺が不法侵入したから悪いし当たり前なんだが…。
でも通報されたくないしお巡りさんのお世話になりたくない。
ガサゴソとスポーツバックの中身をあさくる。
「と!あったあった!!」
ほれ、と彼女に今日渡された書類が入ってある茶色の大きい封筒を手渡す。
「ちぃっ!!」
それを見た瞬間大きく舌打ちされてしまった…。すごく傷つくんですけど…。
「それは賄賂でござるか…?それとも脅しでござるか…?主はワイを闇の混沌へと導かんと遣いとして参られたわけでござるな!!」
「ごめん一つも理解できなかったんだけど」
さすがの俺でも解読不可能な単語がずらりと。
オタクってこえーな。
方言並の難易度だぞ…?
「貸せっ!!」
俺の手からぐいっと封筒を奪う。なんだ、結局受け取ってはくれたのか。
「こんなもの!!こうしてくれるわ!!」
と、なんかの台詞っぽいやつを発言したと思った次の瞬間ーーー!!
ビリビリビリビリビリビリ!!!!
「ああーーーーーーっ!!!??」
最初のコメントを投稿しよう!