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この人は他の奴にも、同じように真摯な態度で接するんだろう。・・・けど、今だけは俺の・・・、ここまでセンセを独占してるのは、きっと俺だけだ。
全身から嬉しさがこみ上げる。完全に沈み切った時、思わず震えるセンセを抱きしめたー・・・。
ー・・・もし、今、この瞬間に天変地異が起きても・・・絶対センセを離すもんか・・・―
『はぁっ・・・う 聖 太郎・・・』センセの声が耳元で聞こえる。さっきは必死で飛んじゃってたけど、俺の名前呼んでくれてる。ー・・・伊丹君、なんて他人行儀な響きじゃなくて。
『ふあっ・・・!』ちょっとだけ腰を引くと、艶っぽい声で反応する。・・・もっともっと、俺で溶ろける声が聞きたいー・・・!
衝動に駆られ、腰づかいを始める。カリをギリまで抜いて、前立腺を一気に擦り上げる。最奥まで突いて円を描くように掻き回す。あらゆることでセンセを追いつめたい。ー・・・これは俺の、雄としての純粋な支配欲。
何度も深く唇を奪い、舌を絡ませながらあえぎ声さえ喰らいつくす。ー・・・俺が動くたびに悶える愛おしい肢体ー・・・堪えきれずに許しもなく、禁断の言葉を口にする。
『・・・センセっ・・!・・・郁人・・・っ!』俺の全身の血が、逆流する。
ー・・・この代え難い‘宝’はー・・・もう二度と手離せない。
郁人は、ひたすら目をつぶり、同じように全身でこの快楽を味わってくれているように見える。彼のモノも左手で扱いつつも、俺も、もうーー・・・・!
すべてを解放する。ー・・・一瞬頭が吹っ飛んだ。やっぱ俺は、どんな薬よりこれがイイ。ー・・・ましてや、とうてい自分の手には入らないはずの相手と、だなんてー・・・これ以上の至福は、たとえ巨万の富だって、永遠の命だって敵わない。いやマジで。
手の中で郁人が二度目の熱を放つのを感じながら、思わずつぶやいた。
『郁人ー・・・俺の・・・!!』
零れ落ちた俺の声は、どうやら彼には届いてないようだったけど。
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