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「そうだ、聞いてよ!!今度の練習試合で先発で使ってくれるって!!」
「ホント!!やったねー!!」
彼女のおっとりとしたタレ目が真ん丸に見開いた。
本当に喜んでくれているんだ。
そう思うと、どうにも愛おしくてたまらない気持ちになった。
「じゃあ、もうレギュラーなの?」
「いや、まだまだ。今度のは今後を見極める試験見たいなもんだってさ。」
「そっか、大事な試合なんだねー。なら、見に行っちゃおうかな?」
「マジ!!来てくれんの!?」
僕は思わず前のめりに彼女の顔をみた。
「んー、先生になんとか話してみるー。」
「やったね、マジ頑張る!!」
「んー、頑張れぇ、少年ー。」
他愛のない会話、
いつもこんな感じに学校であったことや、部活のこと一日何してたかなんて話をする。
こんな風に当たり前に話していると、忘れそうになる。
忘れたくなる・・・。
彼女が、ここにいる理由を・・・。
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