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会話
「じゃあ、内山、放課後小杉に校舎案内してやってくれ。隣の席のよしみだ。仲良くしろよ」
担任はそう言い残し教室を去って行った。
ーー嘘でしょ…、ただでさえ気まずいのに…
由宇は、悩みながらも尚に話しかける決心をした。
「あ、あのさ、小杉君。私のこと覚えてるかな?昔よく遊んだ、内山由宇、覚えてる?これからよろしくね」
出来る限り愛想良く笑顔で話しかけた。
尚は由宇の顔を見て、困った顔をする。
「あ、はい。覚えています。よろしくお願いします、内山さん」
オドオドしながら話す尚。昔から大人しい子だったけれど、緊張しているのか?
また、由宇はとても他人行儀に話す尚に対して少し悲しく思った。
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