自傷の詩

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【自傷、悲願華】 彼岸、 悲願、 悲観、 この華の名前は 悲願華 悲しく、願う 悲痛の叫び、 時にそれは自らの花びらを散らす 一枚、一枚、 はらり、はらり、 命が散って行く なんて美しい 三途のせせらぎに 紅い祈りが、 赤い命が、 朱い雫が溶けてゆく ああ、 この紅い赤い雫で このせせらぎを染めてはくれぬか ああ、 その赤い朱い祈りで、 現し世を汚れなき静寂に 朱い赤い紅い 悲願華、 悲しき願いは 儚き夢なのか、 そこの白拍子(しらびょうし)、 どうか一差し、舞を舞ってはくれぬだろうか いいえ、 私は悲願華、 決して舞ってはならぬのです 紅き血潮を祈りに変えて、 面妖に人を欺く怪(あやかし)にございます どうか私めの事はお忘れくださいませ… ひらひら、 ひらひら、 紅い命が祈りが雫が 舞堕ちる 現し世を紅で染めて…
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