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「こら!そこで何をしている!」
突然、眩しい光が百々を照らした。
「きゃー!!助けてー!」
野太い人間の声に、百々はへなへなと座り込んで香佑焔にすがる。
もちろん、香佑焔の姿は百々にしか映らない。
「ど、どうした!?何かに襲われたのか!?」
声をかけながら近づいてきたのは、制服警官だった。
警官の目に映るのは、怯えて半泣きで震えている少女の姿だけだったので、はじめはてっきり空き家に忍び込んだと思っていたが、もしや犯罪に巻き込まれたのでは!?と心配になったらしい。
だが、百々にしてみれば。
「わあああん!怖いよう!」
「おまえ・・・相手はたかが人間、しかも警官というやつだぞ。」
それはもう、深い深いため息をついた香佑焔が、百々の頭を乱暴に撫でた。
四屋敷の家に警察から連絡が入ったのは、それからほどなくであった。
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