対峙

4/4
11891人が本棚に入れています
本棚に追加
/970ページ
「おまえは救いたいのだろう。」 「うん。」 「そして、問いたいのだろう。」 「うん。」 こんな私のどこが羨ましいのか知りたい。 私がこれからどんな将来を歩むのか、本当に分かっているのか、問いただしたい。 少女の体に満ちた、尋常ではない力に、百々は再び向かい合った。 「しぃちゃん!もうすぐ・・・もうすぐ大おばあちゃんが来るから!それまで私に出来ることをするから!」 「おまえに出来ることなどあるものか!!」 少女の口から、黒い塊が飛び出し、百々に向かって放たれた。 それを、百々を護る香佑焔が祓う。 「香佑焔!」 「案ずるな。おまえは、目の前のあれに集中しろ。」 やると決めたからには、やり通せーーー次代の「在巫女」 「ーーーうん!」 百々は、息を一つ、また一つ、さらに一つ、深く吸い、吐いた。 その手が、打たれる。 ぱぁん .
/970ページ

最初のコメントを投稿しよう!