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「おまえは救いたいのだろう。」
「うん。」
「そして、問いたいのだろう。」
「うん。」
こんな私のどこが羨ましいのか知りたい。
私がこれからどんな将来を歩むのか、本当に分かっているのか、問いただしたい。
少女の体に満ちた、尋常ではない力に、百々は再び向かい合った。
「しぃちゃん!もうすぐ・・・もうすぐ大おばあちゃんが来るから!それまで私に出来ることをするから!」
「おまえに出来ることなどあるものか!!」
少女の口から、黒い塊が飛び出し、百々に向かって放たれた。
それを、百々を護る香佑焔が祓う。
「香佑焔!」
「案ずるな。おまえは、目の前のあれに集中しろ。」
やると決めたからには、やり通せーーー次代の「在巫女」
「ーーーうん!」
百々は、息を一つ、また一つ、さらに一つ、深く吸い、吐いた。
その手が、打たれる。
ぱぁん
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