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一子からよくやったと言われ、百々は頬を赤くして笑顔になった。
認めてもらえた喜びが、心を感動で震わせる。
「さ、百々ちゃん。共に大祓詞を。」
「ま、待って、大おばあちゃん!しぃちゃんが・・・!」
その史生は今、崩れ落ちて体を痙攣させ、東雲に介抱されている真っ最中だった。
「しぃちゃん!」
「すぐに病院に連れていってもらいましょう。肉体の消耗もですけれど、精神の消耗の方がもっと心配ですからね。」
お願いしましたよと一子に言われ、東雲はこくりと頷いた。
救急車を呼ぶために、携帯を取り出した東雲に、百々が叫ぶ。
「東雲さん!しぃちゃんをお願いします!」
百々の声にも、東雲が力強く頷いた。
本当は、百々だって史生に駆け寄りたい。
しっかりと声をかけたい。
だが、百々が今やらなければならないことは、人相手ではない。
ほとんど鎮まったとはいえ、まだ正式に跡を継いではいない百々の祈りの効果は完全ではない。
本殿の中でまだその存在を主張する力が、それを如実に表していた。
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