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「仕方ないか。椿季を一人で帰らせる方が心配だものな。悪い、二人とも。今日は先に帰るよ。」
「いいって、いいって。気を付けて帰んなよ。」
「大丈夫だって。あたしがいる限り、椿季には指一本触れさせないから!」
そう言って、桜花は椿季を連れて部室棟に向かった。部室棟には、大人数でも使えるシャワールームが併設されている。
桜花は椿季に断ってシャワールームに入り、汗を流す。シャンプーやボディソープは〝トラベルキット〟に入れて、部室に常備してある。
因みにシャワールームの脱衣場には、七台程のドライヤーも置いてある。(※しかし、何気に型が古い。)
-桜花と椿季が去った後の剣道場-
「………桜花は、ああ言ってたけどさ。この辺の男共って、ほぼ〝桜花狙い〟が多いんじゃん?」
「ん、桜花がフリーに戻ったからね。〝美男美女の剣豪カップル〟って、評判だったから。」
桜花が、フリーに戻った理由を知っている為、暗い表情で俯く剣道部員(一)。
「ってゆーか、そもそも、悪いの『神楽』じゃん?一体、何様のつもりなワケ?」
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