1#オオカミのリーダー

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 うおおおーーーーーん!!  うおおおーーーーーん!!  まだ、日本全国にオオカミが生息していた今から100年前位の時代。  「ちゅーーーもーーーく!!」  「ドーガリーダー!何だよいきなり?!」  とあるオオカミの群れのリーダー、ドーガは全員を集めてこう宣言した。  「おほん。みんなぁーーー!!  今日からみんな『犬』だよーーー!!  皆で『犬』になろう!!」  「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!」  部下のオオカミ達にどよめきが起こった。  「だってさぁーーー!!俺達、人様の家畜襲ったりさあ、人様襲ったこともあるぜよ。  でもねえ、そげなことし続けたら人間がカンカンに激怒して、俺らオオカミ族を全滅させるだろうと分かったんだ。  だぁかぁらぁーーー!!俺は考えたんだ。  『オオカミ』の仲間で、人間の『お供』になっている『犬』になって、生き延びようと!!」  「リーダー!しつもーーーん!!  どうやって、俺らは『犬』になるん すか?」  「君!!よくぞ聞いてくれた!!皆の者!!俺についてこいっ!!」  「はぁーい。」  オオカミの群れは低音で答えると、ぞろぞろと、リーダーの後についてやる気なさそうに山奥へ歩いた。  「はい、これ全部使うの!!」  「なんじゃこりゃーーーー!!」  リーダーオオカミのドーガが指差した先には、山の広大な窪みの中に見たことのないようなガラクタが夥しく積み上がっていた。  「これねえ、人間が棄てていった『廃棄物置き場』なの。いろんなのがあるよーーー!!人間の日常品とか!!南蛮渡来のとか!!ぎょーーーさん!!」  「で、何するの?これで?」  部下オオカミにドーガリーダーがそう聞かれると、『廃棄物置き場』に飛びこみ、  ドン!ドバアアアン!!ドンドドンドドドド!!バッシャーーーン!!ベチャ!!ベチャ!!ベチャ!!ベチャ!!ドンドドンドドドド!!ドオン!!  「はい!いっちょあがり!!」  オオカミリーダーのドーガは耳にしゃもじをくくりつけ、身体をまだら模様に塗り、フカフカした尻尾を剃り、頬っぺたをガムテープで下に引っ張って固定した。  「どうだ!!『ポインター』に見えるだろ?!」
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