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「私は、あなた方を救いたい、苦しめているものが何か教えて欲しい、皆の助けになりたいの・・」
「・・・」
「小松さん・・・判断はあなたがするのよ、このまま卒業まで我慢するなら、なのも言わなくていいから、紅茶を飲んで退室して。退室したからといっても、今まで通り小松さんと接します。・・あなたが、救いを求めるなら、全力で皆救い出します。」
「・・・」
小松さんはうつ向いていた。
1分くらい経過したとき、小松さんが、傍らにあったバックををとろうとしたとき、
チーン
紅茶のカップを爪で弾く音がした。
音に誘われて、優美の顔をみた小松さんは、目を見開き、大粒の涙を流し始めた。
「大丈夫、心配いらないよ・・・」
「・・・せん・・せい・・助け・て・・く・だ・さ・い。みん・・な・を・たす・・けて・ください。」
小松さんは手を伸ばしてきた。優美はその手を、両手で、優しく包み込みこんだ。
(私も先生のあの優しい笑顔に、助けられたの)
優美は、いったん、手を離し小松さんのそばに近づき、抱きしめた。
「先生!うわーん、つらかったよ、さみしかったよ!」
「よしよし」
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