その頃ラーは考えた。

2/5
前へ
/61ページ
次へ
気の優しいプタハは人間達の悪口に気分を悪くしてないかオシリスを気遣った。 「気にするな!」 そんな気遣いを感謝したオシリスはへリオポリスの現状を話した。 「ラー様があの状態だから民は不満をたらしている。はっきり言ってもう年なんだから引退してもいいと思うのだが・・・あの人も強情だから誰も引退しろ!なんて言えないんだよ」 オシリスはため息混じりで話した。 「じゃーお前が言ったらどうだ?」 「あれでもファラオなんだよ。セトは次は誰がファラオだ!!と一人騒いでるよ」 「けど、大地に麦が実らなければお前たちだって困るだろ」 「何度も言っても無理なんだ」 「事の事態に分かってないのか?」 「ラー様も目がもう見えてないらしい」 「ウシルー!!お前がファラオになって太陽の船に乗れーーー」 ソカリスが大声で言ったがオシリスが困った顔をした。 「弟の船に乗るのは・・・ちょっと・・・いやだな」 「なぜだーーーー?」 「船酔いしそうだし・・・」 二人はえっ・・・とした顔でオシリスを見た。
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加