~告白と告白~

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「なんかさ、最近元気無いけど…何かあった?」   (告白されてちょっぴり悩んでると報告を受ける) 「はっ?告白された?誰に」   (突然の報告に慌てながら荒ぶりそうな声を気付かれないように整える) 「いいから言えよ。誰に告白されたんだよ」   (○○君に。と彼女の小さな声が携帯の向こうから聞こえる) 「…あいつか。…それで?どうすんの?付き合うって言ったの?」   (まだ答えてない。と少し迷ってそうな声が聞こえる) 「まだ答えてないのか。…それはさ、なんで即答しなかったの?あいつと付き合いたいって思ってるの?…どうしたいの?」   (う~ん…。と曖昧な声が返ってくる) (「なんで迷ってんだよっ俺の事が好きなんじゃないのかよっ」)   (携帯の向こうから気まずい空気が流れてくる) 「即答しないってことはさ、向こうだって期待してるんじゃないの?」   (すぐ答えなくていいから。少し本気で考えて欲しいって言われて、即答出来なかったの。と弱り声が返ってくる) (「すぐ答えなくていい?本気でって…それなら尚更ちゃんと断れよっなんで保留にしてんだよっバカっ」)   (苛立ちそうな声を抑えながら息を吐く) 「それで、お前はどうしたいと思ってるの?」   (苛立ちを隠すように優しく問いかける) 「付き合うの?」   (付き合いたいって言うかさぁ~優しい人だとは思うけど…やっぱり友達って言うか…。濁したような答えが返ってくる) (「はっ?優しい人?付き合いたいって言うかってなんだよ?友達だと思ってんならさっさと断れよっ?あーっっっくっそっ、なんなんだよっ断れよっなんで揺れてんだよっ」)   (今にも叫び出したい衝動を抑えて深呼吸する) 「向こうが本気なら早めに断れよ。ズルズル引き伸ばしてると期待膨らむからさ」   (判ってる。と真摯な声が返ってくる) 「っつーかさ、渡さないから。渡す気ないから」   (携帯の向こうではっと息を飲む空気が伝わってくる) 「お前は、俺のだから」   (携帯の向こうで時が止まったみたいに張りつめた空気が流れてくる) 「今までも、これからもお前は、俺のなんです」   (彼女が涙ぐんだ声で名前を呼んでくる) 「好きだよ」   (携帯の向こうで泣き出す彼女が愛しくて今まで伝えてこなかった事を後悔する)
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