2章 捕縛の掟

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・ 愛美は自分の肌をシーツで庇いながらその者達の姿に釘付けになっていた。 顔は頭から被ったベールで覆われ、上半身は揺れるふくよかな胸も露に肌を露出している。そして下半身には揺ったりとシースルーの布を着けていた。 ヒラヒラと踊る布に入った沢山のスリットからは、生足が覗いている。 全身が透けていて、はっきり言って裸同然だ── でも皆、羨ましい程に美しいスタイルをしていた。 エキゾチックな顔立ちの額に飾られた、ビンディと言う名の小さなアクセサリーも色っぽく見える。 ビーズの装飾が施された履き物を身に付けた女達は、二人の枕元に次々と料理の器を並べていく── まるで愛美とザイードの姿には目もくれず、当たり前のように食の準備を済ませると女達は静かに出て行ってしまった。 「さあ、昼間の続きをしようじゃないか」 「え!?」 揺れる入口のカーテンが大人しくなるとふっとザイードは口端に笑みを浮かべた。 「小さな島国のくせに経済国等と吠える日本の女がどれほどのものか俺に味わせてみろ」 「なっ…」 小馬鹿にした口調。目には威圧感を漂わせる。胸元を庇う愛美の細い両腕を捕らえるとザイードは強引にシーツを剥がした。
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