2章 捕縛の掟

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・ シュルッと生地の滑る音が聞こえ、白く長い布がほどけてザイードの黒髪全てが曝される── ザイードは捕らえた愛美の両手首を頭の後ろで組ませ、その長い布で縛り上げると余った先を愛美の片膝の裏に通した。 その布端をぎゅっと絞められると同時に捕われた愛美の片足が思いきり横に開かれる。 まるで獲物を捕らえたようにしてザイードは愛美の動きを封じると、その姿を笑った。 「まるで祈り前に捧げられる子羊みたいだな──」 「なっ…」 ザイードは目を見開いた愛美を覗き込む。 「縛られ棒にくくり付けられた子羊がどう捌かれるか知っているか?ん?──」 「……っ…そんなこと知るわけなっ…」 言いかけた愛美の頬にザイードは指を這わせる。 「縛られた子羊はな…」 ザイードは唯一自由を許されていた愛美の片方の足を捕えるとゆっくりと開いていく。 微かに怯えた表情を見せる愛美の前にザイードの逞しく反り勃つ陰幹が顔を覗かせるとザイードは続けた。
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