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他の三人はよく合コンをしているためか、非常にリラックスしていたが、かおりは依然居心地が悪そうにしていた。
彼女が気分をかえるためトイレへ行こうかと腰を少し浮かせたその時。
襖が開いた。
「こんばんはー!」
威勢のいい声とともに、ドカドカと男衆三人が入ってくる。
最初に入ってきた男はスポーツマンタイプ。
ガッシリとした体型で顔も少し濃いめ。
日焼けした肌によく似合うブランドものの白いポロシャツと体のラインよりほんの少しゆるいデニム。
アクセサリーの類は一切していないシンプルなファッション。
「こんばんはっ!」
スポーツマンは頭を下げながら、かおりの前に腰を下ろす。
かおりは座り直し、小さく頭を下げた。
元気がいいなぁ。
かおりは彼に対しそんな風に思いながら、ぺこりと頭を下げた。
二番目に入ってきた男はインテリタイプ。
縁なしの眼鏡をかけていてTシャツの上に黒のジャケットを羽織っている。
シルバーのごつい指輪とペンダントをしていた。
「こんばんは」
インテリは過度にならない笑顔でソツのない挨拶をし、美咲の前に座った。
「こんばんは~」
最後に入ってきた男は見るからに“いい人”そうな雰囲気が漂っている。
ニコニコした笑顔がその人柄を表しているようだった。
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