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「あれ?あと一人は?」
三人目が席に着いて、十和子がインテリを見ながら不思議そうにそう言った。
どうやら”アイツ”はインテリのことらしい。
「トイレ。もう来るよ」
インテリが十和子を見返して答えると、近づいてくる足音がきこえる。
「あ、来たんじゃない?」
つぐみの言葉と同時に開いていた襖の間から顔を覗かせる男。
「あっ!!」
かおりはその男の顔を見た瞬間、思わず大声を上げてしまった。
それもそのはず、あのナンパ男が四人目の男だった。
男とかおりの目が合う。
咄嗟に彼女はうつむいた。
「あ~~~~!!」
男は大きな声を上げ、うつむいたままのかおりを指差している。
うっわっっ……。
かおりは片目をつぶり、困ったような表情を浮かべた。
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