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「心配させんなよ」
「ごめん」
「不安にさせんなよ」
「ごめん」
「もっと頼れよ」
「うん…ごめん」
「ま、いっか」
「ごめん」
「いいんかい!って突っ込めよ」
「うん、ごめん」
あぁ、ほら。
この人はこんなにもあったかい。
でしょ?
和也とは違う体温で私を全身で包んでくれて、
和也とは違う言葉で私を好きだと伝えてくれているじゃない。
「いいタイミングだし、みんなに言う?」
「……」
「ヤなら、別に公表しなくていいけど」
「うん……」
私と翔が再会したのは数ヶ月前で、しかも偶然だった。
仕事を通して連絡を取り合ううちに翔の隣を居心地良く感じ、翔から付き合ってくれと言われた時は迷いなんてなかった。
けれど、翔と居るとやっぱりどうしても昔のバイト仲間の話は避けられなかった。
その時の仲間の大里さん、昌樹、孝も交えて遊ぶことが多くなっていって、
もしもあの当時を知っている3人が、今翔と付き合っていると知ったらどう思うだろうと考えると、言い出せなかった。
“和也の次は翔かよ”なんてそういうことを言うようなメンツじゃないことはわかってるんだけど、
でも踏ん切りつかない私が翔に『みんなに隠していたい』とお願いして、もうすぐ2ヶ月になる。
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