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迎撃ミサイルの嘘
大陸間弾道彈(ICBM)や潜水艦発射ミサイル(SLBM)という戦略ミサイルの脅威が語られる中で、余り語られない話しがある。
それは、迎撃ミサイル(AMM)の性能だ。
迎撃ミサイルが配備された初期の話し(昭和40年代)を思い出すと、絶対に1発で迎撃は出来ないと言われていた。
だから、戦略ミサイル1発に対して、最低限十数発を発射する。
理由は、物凄いスピードのミサイル同士である事。
空中を飛翔する為に、気圧の変化や風力の影響が強く出て、常に進路が僅かでも変わるのだが、その微妙な変化は計算しきれない事があげられていた。
当時のコンピューターは、確かに真空管式であり、当時の最先端のスーパーコンピューターが、現在のパソコン程度だという違いはあるのだが、この条件の命中=迎撃成功への難しさは変わらない。
現在でも、これらの戦略ミサイルでは、着弾誤差が常に問題にされていて、誤差数キロが性能の良いミサイルとされている。
つまり、どんなに高性能のコンピューターがあっても、どんなに高性能の誘導装置があっても、大気中の変化は計算仕切れないという事であり、これを迎撃するにも、ピンポイントでは無理だという話しだ。
核弾頭の大きさが問題になるのも、実はこれら大陸間弾道彈や潜水艦発射ミサイルという戦略ミサイルの性能=着弾誤差が関わってくる。
戦略ミサイルの目標は、当然ながら戦略的拠点という事であり、発射国に対して脅威の大きな軍事基地や、相手の政治の中枢、戦略物資の生産拠点という事になる。
そこで誤差。
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