第1章 俺の学園生活、始まり始まり

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ダダダダダダ・・・・・・・・・、ガラッ 「間に合ったああああ!!!!!!」 「間に合ってねえよバカ野郎」 「いでっ」 入学式で見たクラス分けは確か4組の21番!靴箱空いてたビンゴ!我ながら1日目とは思えない、流れるような速さで靴箱を通り過ぎスリッパで全力ダッシュした。というのに。 「間に合わなかった・・・だと・・・?」 「ハア、ハア・・・。先生申し訳ありません、ケホッ、寝坊してしまって・・・。」 「あー、多分寝坊したのこのアホ面の方だろ?」 「ケホッ、あ、あー、まあ・・・。」 ショックに打ち震えている俺をよそに、先生と相司の二人だけで話が進んでいく。 「ところで、お前が小鳥遊(たかなし)?」 「ハア、スウッ、スー・・・。いえ、俺は恵(めぐみ)です。」 「なるほど、てことはこいつが小鳥遊ね。今日は1回目だから、遅刻届けは俺が手続き済ませとくから。とにかく席に座んなさい。」 「本当に、初日からすみません・・・。」 「いいからいいから。わざとなら怒るけど、しょうがないだろ。お前のせいでもないみたいだし。まあまずはこのアホっぽいやつの魂戻してから自分の席座ってくれ。お前は左から4列目の前から2番目、小鳥遊は左から3列目の4番目な。」 「・・・ほんっとーにお前は!!!!」 バシーン!とものすごい音と痛みが頭に走り、覚醒する。朝ぶりの衝撃。 「いっでええええ!!!!!!」 「・・・・・・先生も35年は生きてるけど、実物、初めて見たな。」 「・・・・・・対奏汰(かなた)用です。」 驚いて相司の手元を見ると、コントでよく使われるハリセン。ただし、これは音だけじゃなくて痛みもすごい。頭が吹き飛ぶかと思った。 「いやいや、お前それはないだろ!てか校則に引っかからないの?!」 「お前が常日頃しっかりしてくれれば持ち歩かなくて済むんだよ!」 「そうだぞ、小鳥遊がボーッとしなけりゃ要らねえぞ。先生は必要性を感じたので、許可しちゃうけど。」 「あ、ありがとうございます。」 「ちょ、ハリセンに花丸書かないでくださいよ!これ本当に痛いんですから!!」 必死の訴えもむなしく、花丸と共に「乙丸(おとまる)先生が許可します。」の一文が添えられた。この先生乙丸って言うんだ。
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