Bitterな上司のSweetな一面

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話を聞く限りどうやら、今年入った新入社員の子がミスをしてしまったようだ。 部長はそれを肩代わりする、と言ってその仕事を受けた。 私も手伝うことになり、2人で忘年会への遅刻が決定した。 1時間ほどで終わり、パソコンをシャットダウンして、身支度を整え始めた部長はスマホで遅刻の旨を幹事に連絡していた。 私も部長を待たせてはいけない、とコートを着て、荷物をまとめた。 そのまま社外へと出る。最近は寒さがより厳しくて、厚手のコートを着ていても身体が震えてしまう。 社内では暑くて巻けなかったマフラーを首に巻き、部長の後ろをついていく。 どうやら、タクシーを呼んでいたみたいで永浜です、と名前を告げて部長がタクシーに乗り込んだ。 「村瀬さんも、入って」 「…はい」 言われた通り、私も部長に続いてタクシーに乗り込んだ。
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