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一人のはずの部室に、珍しく訪問者。 「……はい、どうぞ」 ドアの磨りガラスに見える細い影。 「……失礼します」 おどおどしたような、不安を隠せない声で教室のドアを開けるーー、 「なにか?」 そこには、見覚えのある男が立っていた。 ーー息を飲んだ。 「僕、一年の野坂といいます」 顔も背格好も俺に良く似ていたからだ。
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