file 1 心理学研究部の美少年

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性行為に関して、特に人は嗜好が様々で、一般的に多く分類されがちなのが ″S″ と″M″の二つ。 ミノルは完全に″S″だと思う。 普段が甘く優しい言葉と雰囲気をくれるから、余計にそのギャップが大きい。 「ね……電気消して?」 「それじゃ俺は満足できないよ」 明るいリビングであっという間に服を脱がされる私。 「じゃ、せめてカーテン閉めさせて」 「美紀の恥ずかしがってる顔が好きなんだよ」 自分の欲求を満たすのが優先。 時には手荒に嫌いな体位を要求されることもある。 今のところ、そんな面があるのは性行為だけなのだけど……。 「美紀は俺の言う通りに動けばいいから」 祖父母から譲り受けた家で二人きり。 軋むソファー。 今夜も月に見守られながら、カーテンが開けられたままの窓を気にしつつ、夜の営みを続ける。 誰かに見られたらどうしよう? いつもの不安がとうとう現実になる。 何となく背中に感じる視線……。 ミノルの上で揺れながら振り返ると、 「……!! キャッ……?!」 窓ガラスにはっきりと人影が映っているのが見えた。
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