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「遅くなりました」
「おぉ福田!悪いな、一日休みにさせてやれなくて・・・・」
「いえ、半日でも助かりました。では仕事にかかります」
一礼して部長のデスクを離れて、自分のデスクに座ると、業務中だと言うのにみんながわらわらと集まって来て
「課長!アラーキーは大丈夫だったんですか?」
「誘拐されたって、本当ですか?」
「ってか、剣菱の会社とアラーキーってどういう関係ですか?」
「課長!アラーキーに誤解は解いたんでしょうね!」
矢継ぎ早に問いかけて来るうちの部下共に
「はいはい。ご質問は明日の昼にでもまとめて引き受けますので、今日は仕事に集中してくださいね」
やんわりと、今日は俺は残業せずに帰るからな!と牽制を入れておく。
「______ っけち!」
悪態ついて(佐藤と中島)去っていく部下に苦笑いすると、隣の席では部長も笑っている。
今朝起きて、部長が出勤してくる時間を狙って電話を入れると、剣菱の社長の方ですでにうちの社長に連絡を入れてくれてたらしい。
しょうじきに真澄が自分の娘だと言うことと、昨日の出来事に夫人と長女が逮捕された事も告げて、俺たちが仕事を休みやすくしてくれたようだ。
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