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スマホをセットしたアラームが鳴る前に目が覚めた。
わたしは今日までおやすみをもらっているけど、青葉は今日もお仕事。
起きて朝ご飯の支度をしようと、わたしの体に巻き付くように抱きしめられている青葉の腕と足を外そうとするのに
________ ん--------!外れない!!
男の人の力に敵うことはないとわかってはいるけど、寝ている男の人にも敵わないのだと言うことを認識させられた。
もがけばもがくほどにもっときつく巻かれるような感覚に
「もしかして、起きてる?」
寝ぼけているとは思えないくらい力強いからそう聞いてみると
「バレた?」
片目を開けてわたしを見ている。あ、笑った。
「っもう!苦しいよぉ~」
と文句を言いつつ、嬉しくて顔が笑ってしまっているし。
「まだ時間が早いから、もっとこうしてようよ」
僅かに開いていた隙間を埋めるかのように密着させられた。
「朝ご飯は?食べて行かないの?」
わたしはいつでも食べられるけど、青葉はそうも言ってられない。
「パン一枚あれば十分だ」
いったい、毎朝どんな朝ごはんで済ませたんだい?
「それじゃあお腹が空いちゃいますよ。支度をするから離して?」
自分の胸の前で巻かれている青葉の腕を外そうとするのに
「ヤダ!もっとこうしてる」
出た!駄々っ子青葉!
「こっち向いて?モーニングキスが出来ない」
布団の中でも器用にわたしの体を回転させられて、向かい合わせになると本当にキスをしてくれるが
ここは外国?
モーニングキスなんて、いつも彼女だった人にしていた事なのか?
ちょっと嫉妬心で自分がやさぐれて行くのがわかった。
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