告白=拒絶

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************* 人間やればできる! いや、俺だからできたんだな! やる気を出さなければ、きっと今夜の帰宅は21時以降になってたはずだ。 それを、荒木戸と休憩室で別れてから、脇目もふらず、自分のデスクで鳴る電話にも出ずに仕事に集中したおかげで、あいつらが退勤して30分遅れで俺も退勤できた。 っふ! まさかあいつも、こんなに早く合流するとは思ってもいないだろう! なにか、荒木戸真澄に勝った!という征服感が渦巻いて気分がいい。 部署を出る前に、同期の河村から連絡が来て、場所が変わったことと簡単な場所説明文は貰っていた。 それを頼りに先ほどからその店を探すも、一向に目に入って来ない。 何処だ? まさか、荒木戸が河村に代わって嘘の場所を教えて来たんじゃないだろうなぁ。 あいつならやりそうな気がするが、まあ、そこまで執拗にはしないだろう・・・・ 仕方なしに河村に電話を掛けて、詳しい場所説明を求めたら、荒木戸の友達が電話を代わってくれた。 『宝くじ売り場が近くにないですか?』 指示通りに歩いて来て、最後の目印のそこを言われ、すぐ目の前にある宝くじ売り場を見ながら 『あったよ。ああ、この脇を入って行くんだな?あったあった!』 言われた先に、小さなこ洒落た看板が目に飛び込んできた。 『ありがとう、もう着いた』 お礼を言って電話を切り、地下に向かって足を延ばした時 あれ? あの後ろ姿・・・・・・ 2人の人間のシルエットが建物と建物の間から見える。 その片方の後姿、髪型、立ち姿、どれをとっても荒木戸に似ている。 あいつがここにいるのは当然だが、ただ立っているだけでなく・・・・・ 抱き合ってる? もう片方は男らしき人物で、薄暗い中でも二人が引っ付いているのがわかる。 荒木戸の目線が胸付近と言うことは、俺と大して身長が変わらない長身だと言うことがわかるが、俺がいる部署で同じくらいの身長の奴はいない。 なら、あいつは誰だ?
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