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「その言葉、憶えとけよ」 「……え?」 「今日は覚悟しておけってことだ」 戒斗から冷たさが消え、そのかわりに残酷さと紙一重の楽しむような表情が目に宿っている。 赤くなった叶多を残し、戒斗は車に乗って窓を開けると誘うように顎を動かした。 叶多はかがんで窓から覗きこむ。 「和久井さん、こんにちは」 「こんにちは、叶多さん」 和久井は斜め向いて可笑しそうに応じた。 戒斗に視線を戻すと同時に首の後ろをつかまれ、叶多は強引に引き寄せられる。 和久井がいるのにもかまわず、戒斗は喰いつくようなキスをして叶多を解放した。 「じゃあな」 戒斗はにやりとして叶多が立ち直る間もなく、車を出すよう和久井に命令すると行ってしまった。 あっという間の戒斗のキスは、叶多に終わらない夜を宣告した。 -Will be continued in the next extra.-
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