第8話extra Sweet Die

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「ここで出し惜しみしたら、ファンサービスをモットーにしてるFATEの名が廃るよな。しかも母校だしさ」 生徒会長の加勢をして陽がけしかけた。 このところやられてばかりの戒斗は目を細めて陽を見やった。 陽はものともせず、挑戦するようにくっと小さく顎を上げる。 戒斗はため息混じりに笑った。 「ギターはある?」 「はいっ、もちろんです。ベースもありますけど」 生徒会長は暗黙の了解となった戒斗の質問に勢いこんで答えた。 「ベーシストの邪魔をする気はない。FATEの曲は何曲? 曲順は?」 「三曲めから続けて三曲です」 「オーケー。そのかわり、条件がある」 「なんですか?」 「向こうで」 「戒斗、いいの?」 演奏を聴けるのはうれしいが、叶多はまたよけいなことをさせている気がした。
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