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戒斗は陽を見やりながら薄く笑う。
「ああ。やられてばっかりではいられないからな」
「なんの話?」
戒斗は肩をすくめると、身をかがめて叶多に耳に口を近づけた。
「三曲終わったら職員室のまえに来てくれ。独りで、だ。うまく撒(マ)けよ」
ぽかんとした叶多を置いて、戒斗は生徒会長と連れ立っていった。
「わお。また聴けるなんてラッキー」
「パニックになんねぇといいけどな」
「渡来くんがよけいなフォローするから……」
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