番外編・キミと共にあるために

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「私、戻ろうかしら」 「だめだよ、逃がすわけないだろう。 僕がどんなに頑張って幸を捕まえたと 思ってるんだ」 逃げまわる幸をしつこく追いかけて、 やっと自分のものにしたのだ。 追いかけられたことはあっても自分から 追いかけるなんて、幸が初めてだった。 何が自分をそうさせたのかわからない けれど、今こうして彼女と手を繋いでいる ことに、深い満足感を感じている。 握り合う手を恋人繋ぎに変えて、簡単には 離れないようにした。 「なによ、大袈裟ね。もう逃げないわよ。 大智にずっと捕まっていたいんだもの」 照れ笑いする幸の頬が夕日に照らされ、 ほんのり赤く染まっている。 あの日、あの時。 こんなふうに、頬を染めた彼女に恋をした。 突然に始まった二人のラブストーリー。 この先も書き綴っていきたい。 たくさんの想いを。 いつまでもキミと一緒に。 繋いだ手を引き寄せると、幸が問いかけるように 見上げてくる。 「なに?大、ち、っん!」 そんな彼女の唇に、大智は素早くキスを落とす。 「大智、ちょっと、こんな所で!」 「だって、幸が可愛いことを言うからだよ」 「もうっ、しらない!」 その頬を、もっと赤く染めるために。 END
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