8人が本棚に入れています
本棚に追加
ヤヅァムが居てくれれば、それだけでスェマナは強くなれる気がする。ヤヅァムからはなぜか、イァサム畑の匂いがする。
きっとヤヅァムもこの大量の買い物を怖いと感じるだろう。
ハンキレンダは確かにすごい人で、書類仕事が得意で、賢くて、言葉を矯正するのに協力してくれて、確かにスェマナは尊敬している。
が、おいしいお菓子をくれたりはしないし、スェマナの気持ちはきっとわかってくれないのだ。
そこまで考えて、スェマナは頭を切り替える。
商人の下働き達が適当に物を置いていかないよう、きちんとチェックしなければ。
商人任せで荷物を適当に置かせたりしたら、数が合わなかった時に文句を言えない。
そればかりか、武器である剣の入った箱の間に、乾燥コーンの箱が置かれてしまったりしかねない。
スェマナのように、メイドでも騎士でもない女の子がここにいるのが珍しいのだろう。下働きの者たちはたまにこちらを伺う様子を見せるが、いまのところだいたい順調だ。
食べ物は食べ物、武器は武器、ときちんと整理されて置いてもらったし、数のほうも間違いない。
「順調かなぁ?」
最初のコメントを投稿しよう!