8人が本棚に入れています
本棚に追加
スェマナには想像がつかないようなひどい光景だったのだろう。
その中で、たった一人、目覚めたばかりの魔力で魔物と戦ったのだろうか。
生きている者がいないか、村じゅうを探してたのだろう。
だから、スェマナの姿が無いことに気がついてくれた。
スェマナは何も見ていない。
ただ、あんまり子供のようにヤヅァムが泣くので、自分は泣けないな、とぼんやり思った。
スェマナの頭の中はぐぁーん、ぐぁーん、とまるで鐘が鳴っているようだった。
最初のコメントを投稿しよう!