1 幼なじみ

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透子が、 「冬依くん、私が仕事辞めたってこと、どうして知ってるの?」 気を取り直して聞けば、 「え? 透子もお仕事辞めちゃったの?」 隣りの鈴音がいよいよ驚いたように尋ね返す。 透子は、 「うん。だから時間が出来て、こっちに遊びに来られたっていうのもあるの。って透子もって、鈴音もなの?」 さっき火事の話までは聞いたが、仕事の話までは進まなかった。 つい質問を質問で返してしまう。 すると鈴音は、 「……うん、いろいろあって。ここではちょっと話しにくいかな」 決まり悪そうに首をすくめる。 鈴音にも、そんなにひと目をはばかる訳があるのか。
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