第1章 3000万のベッドイン

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 一瞬、こいつの満面の笑顔が脳裏に浮かんだ。  エンドの時には決して見せない、遠藤の顔。  次の瞬間、俺の首筋にエンドの手が伸びた。  奴を買っていた時でもありえない位の丁寧さでボタンが外され、服が脱がされていく。 「はぁあ……んっ」  甘く。  ひたすら甘く。  エンドの舌が、俺の身体を這う。  乱暴だったのは押し倒された一瞬だけ。  露出した肌に、唇が降った。  その甘さ暖かさに抵抗を忘れる。  いつの間にか唇から這い出た舌が、身体を侵略する。 「やっ……ぅ」  触れた途端、ぞくりとした感覚が全身に流れる。  ああ、こんなにも反応するつもりはなかったのに。  だけど、抗えない。  これは、この感覚は、快感だ。  いつの間にかエンドが与える甘い快感が、指先一本一本まで、俺の全身を支配していた。  胸を這い、腰を刺激して。  いつもの、こいつに抱かれる時のように。  ……違う。  今までの事務的な愛撫とは、決定的に何かが違った。  快感を引き出すためだけの丁寧さは、そこにはない。 「んく……んぅう……」  胸の、鋭く快感を引き出す箇所を避けその周囲を愛撫される。  ゆるり、ゆるりと優しく。
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