第1章 3000万のベッドイン

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「あぅ…… ほ、しぃ」 「何を」 「……っ」  だからと言って素直に言う程立場が分からないわけではない。  力の抜けた唇を、必死で噛みしめようとする。  が。 「んぅ……っ」  エンドの指が、胸の突起に触れる。  待ち焦がれた、その場所に。  そのほんの僅かな刺激だけで、その抵抗はすぐ崩れ去ってしまう。  もう、駄目だ。  言うしか、ない。 「あ、ぅ……お、まぇが……」 「ちゃんと名前で」 「……し、終……ぁあっ!」 「間違えるな!」  終、と口にした瞬間。  今までのやたら甘ったるい愛撫とはまるで別物のような鋭さで、胸を抓られた。  やられた胸の真芯はじりじりと熱く、俺を焼く。  エンドはそれだけでは済まさないといった様子で俺の頭を掴み、ソファーに乱暴にこすり付けた。  そして耳元で囁く。 「エンド、だ」  あぁ、そっちの名前か……  源氏名しか呼ぶのを許されないのかと、一瞬胃の中につうっと冷たい血が流れる。  それでも、与えられた感覚は俺の中に澱み渦巻いていて。 「……エンドを、くれ……」 「何だって?」 「エンドが、欲しい」 「どうやって」 「お、俺の中に、挿れて、ほしい……っ」 「よし」  そう告げた次の瞬間、衝撃が来た。 「あっ……あぁああああっ!」
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