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仰向けのままの俺の身体を、微塵の躊躇もなくエンドが開き、貫いた。
何度も、経験している筈なのに。
慣れた行為の筈なのに。
それはまるで初めてのような苦痛と快感を俺に与えた。
「ん……っ、あぁっ」
逃れようと、貪ろうとするかのように身体を捩る。
しかしそんな俺の身体をエンドは抑えつけ。
動き出す。
「ひ……っ、あ、あぁっ!」
これ以上ないほどの衝撃の直後の、更なる律動。
エンドが俺に与える感覚に、ただただ声を上げることしかできなかった。
「あっ、はぁあっ」
「……」
「あぁっ、え、えんっ、えんどっ」
「何?」
堪えきれず呼んだ声に、鋭く反応された。
「ひゃ……! そ、それ、駄目……っ」
身体の中のものが動く感覚に、びくりと反応する。
「駄目? どうして」
「あぁあっ、や、やだ……っ」
「嫌? 本当に?」
「ほ、ほんとっ、にっ……」
「これも?」
「こっ、れもぉっ!」
体勢を変えられ、新たな刺激が俺を襲う。
既に問答にもなっていない。
ただエンドの言葉を繰り返すだけ。
エンドから与えられる優しい快感を貪るだけ。
初めてそれを知った時のように、貪欲に、淫蕩に。
そして、それは突然訪れた。
「ひゃ……!」
「これで、終り」
「お、わりっ」
腰を掴まれ、より深く深く穿たれた。
「そう。エンド」
「あ、え、えんど、えんどおぉ……っ!!」
既に自分が何を言っているのかも分からないまま、俺は欲望を吐きだし続けた。
意識が薄れる前、小さく声が聞こえたような気がした。
――これだけ刻み付ければ、もう、忘れないだろ――
だけどそれを確認する間もなく、意識は薄れていった。
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