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やっと水が止まった時には、俺はもう息も絶え絶えになっていた。
「……謝らねぇぞ」
そう言うと、遠藤はシャワーのヘッドをくるくると回し、外す。
むき出しのホースが見えた。
そして俺の身体に手をかける。
歪んだ表情を顔に貼り付けたまま。
「え、なに……」
「酷いこと、してやる」
乱暴に俺を引き寄せる。
「あっ……」
遠藤の膝が俺の足の間に割り込む。
遠藤に抱き付くように密着し、腰をやや高く浮かせた体勢になる。
「あ、な、に……」
片手で俺を押さえ、もう片方に持っているのは、ヘッドを取ったシャワーホース。
その先端には、石鹸の泡がついている。
「あ、ちょ、や……」
遠藤の意図を理解し、身体が竦む。
「あいつとの跡、洗い流してやる――」
有無を言わさぬ力で抑え込まれ、シャワーの先端が俺の中に入れられた。
「あ……あぁ、あ……っ!」
冷たい違和感が広がる。
2度、3度、ゆっくりとそれが抜き差しされる。
「あぁ、やだ……や、だ……あ……っ」
拒絶するが、次第にその声すら、甘い物になっていく。
それが俺の中深くを穿ったのを見計らって、遠藤は引きつった笑顔のまま、シャワーの栓をひねった。
「あ、ぁああああああ――っ!」
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