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俺の中に幾度も無機質な水が注ぎ込まれ、無理矢理広げられ出される。
それが何度も繰り返された。
たまらない違和感と窮屈さと、そして繰り返す度身体の奥に灯るどうしようもない熱。
身体がおかしいのは、もう酒のせいだけじゃない。
何度目かの湯の後に、遠藤はやっとシャワーを置く。
身体の中には、湯が入ったまま。
「ひ……っ、えん、ど、ぉ……」
やっと絞り出した懇願を無視するように、遠藤の両手は対面している俺の腰を掴む。
「栓、してやるよ」
「あ、や、ぁあああっ!」
嘲るような台詞の後、俺の全身に衝撃が走った。
身体を満たす湯を溢れさせながら、遠藤が俺を貫いた。
かつては何度も受け入れていた、遠藤の大きな一部が俺を割り広げる。
「あっ、やっ、む、り……ぃっ」
逃れるように首を振る。
だけど当然のようにそれは聞き入れられず、遠藤は更に奥へ奥へと侵略する。
「丁度いいだろ。俺のを、流す手間が省けて――」
「はぁ、あ……っ」
遠藤と俺とが余程密着しているためか、動いても身を捩っても、もうほとんど湯は零れない。
「あ……」
遠藤の全てを受け入れた感覚があった。
だけど湯の違和感で、全てを感じ取れない。
そのまま遠藤は俺を引き寄せ、首筋に唇を這わせる。
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