第3章 3000円の飲み代金

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 無理矢理変えられた体勢が、強くなった刺激が、その言葉が、全てが俺を鋭く抉り、激しい快感となって俺を支配する。 「あ、んんっ、えんどぉっ」  ただ、求めた。 「……んな声出すな。ちょうどいいトコで、止めらんなくなる……っ」 「あ、きて、きて、えんどっ」  遠藤の両手が俺の腰を掴む。跡が残るほど、強く。 「ひうっ!」  きつく、きつく。  激しく、動き出す。  ぐぷり。  ごぶっ。  身体に入っていた湯が、俺の中で音を立てる。 「あっ、あああっ、えんど、えんどぉっ!」  与えられる振動に、快感に身を委ね、唇が欲するまま遠藤の名を呼ぶ。 「――肇っ」 「あ、ぅ……っ!」  はじめて、名前を呼ばた。  思わず身体を大きく反らす。  僅かに離れた隙間から、ごぷりと湯が漏れる。  即座に身体は引き戻され、僅かな隙間もないように結合される。 「は、じめ……」  深く深く繋がり、穿ち、かき混ぜられ。 「えんど……えんどぉ、えんど……ぉっ!」 「はじめ……肇っ!」  喉が枯れるほど、遠藤を呼び、求め続けた。  遠藤はずっと、それに応えてくれる。 「あっ、えんどぉ……えんどぉ、あ、えんど、あぁあああああああっ!」  意識が飛ぶ最後の最後まで、それは何度も続いた。
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