第3章 3000円の飲み代金

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   ※※※ 「う、ん……」  全身に残る、違和感。  特に下半身。  その不快感に顔を歪ませながら、ゆっくりと意識が引き戻されていく。 「――起きたか」  何かが、頬に触れた。  遠藤の指。  遠藤は、俺の側に座っていた。  ここは――布団の上。  知らない布団から、どこか安心するような、覚えのある匂いを感じる。  ああ、遠藤のだ。  そこでやっと、気が付いた。  遠藤の布団に、俺は寝かされていた。  傍らには覗き込むようにして、遠藤がいる。  そうか。  俺、風呂場で遠藤に……  それで気絶して、ここに運ばれたのか。  遠藤は、ずっとついててくれたのか。  ぼんやりと遠藤の方を見る。 「え、んど……あ、れ?」  遠藤は、唇を引き結び――まるで、泣きそうな顔をしていた。 「――悪かった」
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