第4章 300円のふたりきりの娯楽

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 そうして脱線しながらも、俺はひとつの結論を出した。 「じゃあ、しゅー、でどうだ?」 「うーん……」  少し、発音を変えてみる。  それでも遠藤はまだどっか不満そうだ。 「何だよ、駄目なのかよ」 「いや」  少し言い澱んでから、遠藤は口を開いた。 「お前の、最中に呼ぶ『えんどぉ』って呼び名はかなり可愛くてクるから、捨てがたいなと……」 「しゅー! もう決めたからな、しゅー、だ! しゅー!」 「……分かったよ」  遠藤の言葉を聞いて顔に熱が集まるのを誤魔化すように怒鳴る俺を、遠藤は急に真顔で見つめる。 「え?」 「じゃあ、最終確認だ」 「な、何のことだ……わっ」  そのまま遠藤は俺の手を取り引き寄せる。  有無を言わさぬ力と迫力がそこにはあった。 「ちょっと、何する……んあっ」  そのまま唇を塞ぐと、拘束していない方の手で俺に触れる。  服の上からなのに確実に俺の気持ちいい部分を探り当てる遠藤の指に思わず甘い声が出る。 「あっ、やぁ……っ」 「最中に、お前が俺をどう呼ぶか……それで、決めよう」 「や……、ばか、えんど……いや、し、しゅぅーっ!」    ※※※
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