十五歳の試練

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斜陽が窓の隙間からさす、異様な眩しさ。でも嫌いじゃない。もう今日が始まったのだ。 ふっと目を覚まし、窓を開ける。家一つ一つの屋根が、全て眩しく光る。「黄金の屋根の町シエーナ」。 ぐっと息を吸うと空にも雲にも味があるかのように、全てが気持ちいい。 まるで今日のために、用意してくれたかのように、そう、今日は僕デゥナ・ハーツにとっての最高の日だ。
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