第1章

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軽井沢バス事故の運転者は? 今日(9月8日)迎えに行った先で、ある観光バス会社の知り合いの運転手に会った。 その会社は、事故を起こしたバスが目的とした『雷電くるみの里』で良く一緒になったバスで、事故の時にその会社のバスが後ろを走っていて、事故の数分後に現場に到着して、停めて警察に電話してくれたのだという。 トラックも止まってくれた車が居て、人影が動いているのは判ったが、数メートルの落差がある為に、助けたくても無理だったというのだ。 話した相手は、死んだ勝原とも土屋とも面識があり、二人がどんな走り方をするかも知っている。 そこで一致したのが、勝原が運転していたと思ったという事だった。 実は、警察の発表があるまでは、ESUPの社内でも、全員が勝原が運転していたと思っていた。 知り合いの運転手が言うのは、あの事故を起こしたバスは、碓氷バイパスの登りで、その会社のバスを置き去りにしたというのだ。 その運転の仕方は、勝原の運転で、土屋の運転では無い。 その話しを聞いて、警察が運転手の特定にかなり時間がかかったのも謎が解けた気がした。 勝原は太っていて、腹が邪魔だから、座席は目一杯後ろに下げて乗っていた。 そして、落ちた衝撃で運転席から放り出されたとしたら…顔には小さな切り傷があったが、飛び出した時にフロントガラスを割った時に付いたと考えたら…… 土屋は、運転席の横のガイド席に座っていて、勝原が放り出された後に運転席方向に投げ出され、ハンドルと座席等で挟まれたとしたら…… 土屋の顔には、数ヶ所に何かにぶつけた跡のアザがあった。
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